令和3年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等事業(エネルギー多消費産業におけるエネルギー消費実態に関する調査)報告書

掲載日: 2022年4月6日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部省エネルギー課
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令和3年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等事業(エネルギー多消費産業におけるエネルギー消費実態に関する調査)報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、エネルギー多消費産業におけるエネルギー消費実態に関する調査について書かれた報告書である。日本の2050年カーボンニュートラル実現に向けて、産業部門におけるベンチマーク制度の対象業種拡大と目標値見直しを目的として実施された調査の結果を示している。

ベンチマーク制度は平成20年に導入された工場等におけるエネルギー使用の合理化に関する業種別の省エネ目標制度であり、10年以上が経過したことから制度の適正化が求められている。本調査では、圧縮ガス・液化ガス製造業と自動車製造業の2業種について新たな対象業種候補として詳細な実態調査を実施した。業界団体へのヒアリングと文献調査により製造工程におけるエネルギー消費実態を把握し、対象事業者への調査票送付により製造製品と製造工程の詳細データを収集した。

圧縮ガス・液化ガス製造業については、調査結果に基づいて適切なベンチマーク指標と目標値を設定し、令和4年度から新たに対象業種として追加することが決定された。一方、自動車製造業については、データの精査が必要であることから令和5年度からの追加を目指して継続検討となった。

既存のベンチマーク制度対象業種のうち、目標達成事業者割合が50%を超えている石油化学系基礎製品製造業とソーダ工業について目標値見直しの検討を行った。石油化学系基礎製品製造業では、調査により報告値の誤りが判明し、修正後の達成率が25%に低下したため目標値変更を行わないこととした。ソーダ工業については、目標達成事業者が半数を超えている状況から目標水準の引上げを実施し、15%の事業者が達成する水準である3.00GJ/tを新たな目標値として設定した。

さらに、カーボンニュートラル実現に向けた非化石エネルギー利用拡大のため、鉄鋼業、化学工業、セメント・ガラス製造業、製紙業の4業種について非化石エネルギー利用率の予備的試算を実施した。総合エネルギー統計を用いた分析の結果、製紙業が47.4%から48.7%と最も高く、化学工業が15.9%から16.9%、鉄鋼業が8.8%から9.4%という結果が得られた。これらの業種における今後の本格的な非化石エネルギー利用拡大議論のための基礎データとして活用される予定である。