令和3年度中小企業実態調査事業(中小企業・小規模事業者・商店街の取組事例に関する調査事業)調査報告書

掲載日: 2022年4月6日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中小企業庁経営支援部技術・経営革新課
委託事業者: 凸版印刷株式会社
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報告書概要

この報告は、令和3年度中小企業実態調査事業における中小企業・小規模事業者・商店街の優良取組事例について書かれた報告書である。事業承継や人手不足といった課題に対し、技術開発、サービス創造、経営の創意工夫等に積極的に取り組み成功を収めている中小企業300社と商店街6箇所の事例を「生産性向上」「需要獲得」「人材育成」の3分野に分類して紹介している。選定された事業者の取組内容を後進育成の模範事例として広く周知し、授賞式の開催や広報活動の強化を通じて社会的認知度向上を図ることを目的としている。

事例集は400部印刷され、受賞事業者330部、中小企業庁70部に配布された。掲載企業は北海道から沖縄まで全国に分布し、生産性向上分野111社、需要獲得分野146社、人材育成分野43社が選定されている。特に愛知県からの選定企業が多く、製造業を中心とした多様な業種が含まれている。

商店街事例として宮城県女川町の女川みらい創造株式会社の取組が詳細に紹介されている。東日本大震災で壊滅的被害を受けた後、民間主導のエリアマネジメントによりコンパクトシティを目指したまちづくりを実現した。歩行者専用道路沿いにテナント型商業施設「シーパルピア女川」と「地元市場ハマテラス」を整備し、土地と建物の所有と利用を分離することで店舗の流動性を確保している。テナント入居率はほぼ100%を維持し、人口約7000人の町に対してコロナ前は70万人近い来訪者を記録するなど、震災復興の成功モデルとして全国から注目されている。道の駅登録によりランチ拠点としての認識が高まり、SNSやイベントを活用した情報発信により地域活性化を実現している。