令和3年度新エネルギー等の保安規制高度化事業委託調査(環境アセス合理化調査等事業) 報告書

掲載日: 2022年4月6日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ電力安全課
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報告書概要

この報告は、陸上風力発電設備の環境アセスメントプロセス迅速化について書かれた報告書である。風力発電設備は2050年カーボンニュートラル実現のため重要電源として位置づけられているが、環境アセスメントプロセスの長期化が導入促進の課題となっている。特に審査において大幅な計画変更を余儀なくされる手戻りリスクが問題視されている。本調査では過去2年間の環境審査顧問会の議事録を分析し、高頻度で指摘される事項を抽出してチェックリスト化を実施した。方法書に対する指摘は対象事業の目的及び内容に関するものが多く、図面の解像度や風力発電機の諸元、工事関連の詳細な説明などが挙げられた。準備書段階では騒音の周波数特性、水の濁りに関する降雨時調査、動物調査における環境類型毎の調査地点設定、植物の植生調査地点数の不足などが指摘された。また発電所環境影響評価の手引の改正を行い、陸上風力発電に関する記載内容の充実化を図った。さらに環境影響評価に必要な基礎的情報として、騒音・振動から廃棄物まで8分野にわたる専門用語集を作成し、前提知識を持たない事業者でも理解できるよう平易な説明を心がけた。これらの取組により届出図書等の内容充実化を図り、環境アセスメントプロセスの迅速化を進めることを目的としている。