令和3年度中小企業実態調査委託費中小企業の経営力及び組織に関する調査研究報告書

掲載日: 2022年4月21日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中小企業庁事業環境部企画課調査室
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報告書概要

この報告は、中小企業の経営力及び組織に関する調査研究について書かれた報告書である。令和3年度に株式会社帝国データバンクが実施した調査であり、新型コロナウイルス感染症や自然災害などによって複雑化する中小企業の事業環境において、経営者に求められる資質や組織運営のあり方を明らかにすることを目的としている。調査は全国20,000件の中小企業を対象とし、4,341件から回答を得た郵送・Web併用のアンケート調査である。調査内容は経営者の属性、経営力向上のための学習・取組、経営者に求められる知識・スキル、従業員の能力開発、人事評価制度・給与体系・福利厚生、組織の柔軟性と外部人材活用という6つの主要テーマから構成されている。先行研究として人的資源管理と企業業績の関係に関する論文を参照し、適切な人事制度導入の効果やHRMシステムと企業業績の相関について仮説を立てて調査を実施した。経営者の特徴については就任経緯別の年齢分布、他企業での勤務経験、経営者就任前の職域経験などを分析している。調査結果から経営者に求められる知識・スキルを6つの共通因子に分類し、これらと売上高増加率や経営行動との関係性を分析した。また従業員の能力開発に対する経営者の意識、人事評価制度の導入状況とその効果、福利厚生の実施背景、組織体制の見直し状況、外部人材の活用意向などについて詳細な分析を行っている。本調査は今後の中小企業政策の企画立案や中小企業白書の作成における基礎資料として活用されることが期待されている。