令和3年度新エネルギー等の保安規制高度化事業(燃料電池自動車等規制調査)燃料電池自動車等における高圧ガス保安法及び道路運送車両法の規制状況整理及び今後の検討報告書
報告書概要
この報告は、燃料電池自動車等における高圧ガス保安法及び道路運送車両法の規制状況整理及び今後の検討について書かれた報告書である。水素をはじめとした新エネルギーの普及が進む中で、高圧ガス保安法制に対して科学的知見に基づく安全性の確保を前提としつつ、事業者のニーズ等に応じてより合理的な規制制度への見直しが求められている。燃料電池自動車等には道路運送車両法と高圧ガス保安法の二法令による規制が行われており、このような規制体系の現状について詳細に分析し、安全性を確保しながらもより合理的な制度を目指すための検討が行われた。高圧ガス容器及び自動車車両両方の観点から有識者及び業界関係者等で構成される検討会を設置し、情報収集・意見聴取を実施した。高圧ガス保安法では製造、貯蔵、販売、移動その他の取扱及び消費並びに容器の製造及び取扱を規制しており、燃料電池自動車等についても多岐にわたる規制が適用されている。一方で燃料装置における加圧又は圧縮については製造には該当しないこと、燃料装置用容器は貯蔵所の手続きが不要となることなど、車両特有の取扱いについて規定されている。海外においても同様の車両事故事例が報告されており、CNG車両やLPG車両に関する製造者によるリコールやサービスキャンペーンの情報が確認されている。韓国やドイツなど海外の規制状況についても調査が行われ、各国における規制の在り方や検査機関の権限等について整理された。
