令和3年度新エネルギー等の保安規制高度化事業 新エネルギー技術等の安全な普及のための高圧ガス技術基準策定報告書

掲載日: 2022年6月10日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ高圧ガス保安室
委託事業者: 高圧ガス保安協会
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令和3年度新エネルギー等の保安規制高度化事業 新エネルギー技術等の安全な普及のための高圧ガス技術基準策定報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、圧縮水素スタンド及び燃料電池自動車に関する高圧ガス技術基準策定について書かれた令和3年度の報告書である。

水素社会の実現に向けて高圧ガス保安法制の科学的・合理的な規制制度への見直しを目的とし、圧縮水素スタンド関連規制の見直し項目、燃料電池自動車の世界統一基準の動向調査、事故再発防止に関する提言取りまとめを実施した。検討は産学官の有識者等で構成される委員会において4回開催され、規制改革実施計画に掲げられた見直し項目を中心に技術基準の整備を行った。

主要検討項目として、水素充てん時の車載容器総括証票確認の不要化、水素出荷設備の保安統括者選任緩和、水素スタンド設備の技術基準見直し、蓄圧器の常用圧力上限値見直し、障壁に係る技術基準見直し、充塡容器の温度管理、予備品使用手続きの合理化、遠隔監視と保安監督者兼任の同時実現等について検討した。その結果、一定の結論が得られた項目として水素スタンド設備の技術基準見直し、充塡容器の温度管理、予備品使用手続きの合理化、付属冷凍設備の技術基準整備、圧縮水素充塡技術基準の改正が挙げられる。

今後検討継続が必要な事項として、保安統括者選任緩和、蓄圧器の常用圧力上限値見直し、障壁の技術基準見直し、遠隔監視と保安監督者兼任、防火壁及び障壁の課題整理等が整理された。また、燃料電池自動車の世界統一基準については国際会議への参加による動向調査を実施し、圧縮水素スタンド等の事故再発防止については関係業界団体と調整を図りながら提言の取りまとめを行った。これらの検討結果は水素エネルギーの安全な普及促進に向けた技術基準策定の基盤となるものである。