令和3年度産業経済研究委託事業(宇宙産業におけるサイバーセキュリティ対策に関する調査)調査報告書

掲載日: 2022年6月17日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局航空機武器宇宙産業課
元の掲載ページ: 掲載元を見る
令和3年度産業経済研究委託事業(宇宙産業におけるサイバーセキュリティ対策に関する調査)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、宇宙産業におけるサイバーセキュリティ対策に関する調査について書かれた報告書である。経済産業省が令和3年度に実施した産業経済研究委託事業として、宇宙分野でのサイバーセキュリティ強化を目的とした包括的な調査研究がなされた。報告書では、まず宇宙分野におけるサイバーセキュリティ対策の調査が行われ、米国や欧州における政策動向の分析、宇宙システムに関するセキュリティインシデント事例の収集、国内外の関係機関や専門家との意見交換が実施された。特に注目されるのは、1986年から2021年までに90件以上のセキュリティインシデントが発生していることであり、NASA Terra衛星の制御不能事案やイリジウム通信衛星の暗号化不備問題など深刻な事例が確認されている。さらに、産業サイバーセキュリティ研究会の枠組みにおいて新たに設置された宇宙産業サブワーキンググループの運営が行われ、専門的な検討が進められた。本事業の核心となるのは、民間宇宙システムにおけるサイバーセキュリティ対策ガイドラインβ版の開発であり、これはサイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワークに基づいて構築された。ガイドラインでは民間宇宙システムの標準的なモデルが定義され、リスクシナリオの検討とセキュリティ対策のポイントが明確化されている。加えて、将来的な情報共有と教育訓練のあり方について検討が行われ、米国のSpace ISACを参考とした日本版組織の必要性が指摘されている。