令和3年度統計調査業務改善に関する調査研究事業 調査報告書 (2)商業動態統計調査の実施手法に関する改善策の提案

掲載日: 2022年6月24日
委託元: 経済産業省
担当課室: 調査統計グループ統計企画室
元の掲載ページ: 掲載元を見る
令和3年度統計調査業務改善に関する調査研究事業 調査報告書 (2)商業動態統計調査の実施手法に関する改善策の提案のサムネイル

報告書概要

この報告は、経済産業省の商業動態統計調査における業務改善について書かれた報告書である。令和3年度に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが実施した調査研究事業の成果をまとめており、統計調査業務の効率化と品質向上を目的としている。

報告書では、商業動態統計調査の実施手法における課題を詳細に分析し、改善策を体系的に提案している。現行業務では、調査票の受付から速報・確報の作成まで複雑な業務フローが存在し、甲乙丙丁の各調査区分に応じた処理が必要である。STATSシステムを中核とした業務プロセスにおいて、データの審査、締め処理、要因分析といった段階的な作業が行われているが、効率性と品質の両面で課題が確認されている。

主要な改善提案として、コミュニケーションの効率化、業務マニュアルの整備、業務効率化による成果物品質向上の三つの柱が示されている。業務マニュアル整備では、チェックリストのテンプレート化による標準化が提案され、作業実施漏れチェック、成果物作成チェック、品質チェックの体系的な管理手法が示されている。これにより、二元的評価と範囲評価による品質管理の向上が期待される。

業務効率化については、定期的な課題ブレストストーミングの実施、問題の一覧化と担当者割当、施策検討から実施・モニタリングまでの循環的な改善プロセスが提案されている。この取組では、経済産業省担当者と委託先担当者が連携し、業務時間短縮、エラー件数削減、回収率向上などの共通指標による効果測定を行う。また、商業動態統計調査に留まらず、他の統計調査担当者との意見交換を通じて、省庁横断的な業務改善の展開が想定されている。