令和3年度地球温暖化問題等対策調査事業(バーゼル法関連事前相談業務)相談実績等年次報告書
報告書概要
この報告は、令和3年度におけるバーゼル法関連事前相談業務の実施状況と成果について書かれた報告書である。近年のアジア各国の経済成長に伴い、我が国から再生資源等の輸出量が増加しており、これらの中にはバーゼル条約やバーゼル法の規制対象となる可能性のある物質が含まれている。そのため、有害廃棄物の不適正輸出入を防止し、環境問題の発生を未然に防ぐことが重要となっている。本業務では、輸出入業者等からの相談に対し、バーゼル法規制の対象となるか否かの判断を行う事前相談業務を実施した。相談対象品目は、プラスチックスクラップ、メタルスクラップ、中古製品、その他バーゼル法等に関する問い合わせ等である。令和3年度の事前相談実施件数は総計16,274件であり、その内訳はメタルスクラップが9,341件で57.4%、廃プラが6,197件で38.1%を占めている。相談件数は5月以降減少傾向を示したが、これは過去に相談実績のある非該当貨物等の受付を停止したためである。輸出入別では輸出相談が全体の約97%を占め、相手国別では中国が最も多く、次いでタイ、ベトナムの順となった。業務実施体制を強化し、原則として相談を受けた翌日までに回答を行った。また、再生資源等の輸出入実態に係る情報の整理・解析を実施し、事前相談実績と財務省貿易統計との比較、市況価格との関連性、税関別実績等について分析を行った。さらに、利用者満足度に関するアンケート調査を実施し、相談者からの評価や要望等を把握した。
