令和3年度AI人材連携による中小企業課題解決促進事業(デジタルスキル・レベルに係る指標のあり方に関する調査)調査報告書

掲載日: 2022年8月3日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務情報政策局情報技術利用促進課
元の掲載ページ: 掲載元を見る
令和3年度AI人材連携による中小企業課題解決促進事業(デジタルスキル・レベルに係る指標のあり方に関する調査)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、経済産業省が令和3年度に実施した「AI人材連携による中小企業課題解決促進事業」において、デジタルスキル・レベルに係る指標のあり方に関する調査結果をまとめた報告書である。

デジタル技術の進化とデータ活用により産業構造が変化する中、企業におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進が急務となっている。経済産業省では「DXレポート」や「DX推進ガイドライン」を策定し、DX推進の重要性を明示してきたが、その担い手となる人材の育成が重要な課題として認識されている。

本事業では、全てのビジネスパーソンが身につけるべき能力・スキルの標準として「DXリテラシー標準」を策定することを目的とした。働き方や年代を問わず、最低限身に付けておくことが望ましい能力・スキル及びマインド・スタンスを標準として定めている。

調査では、民間企業6社に対するヒアリング調査を実施し、DX推進における課題や社員全体を対象とした施策の取り組み状況を把握した。その結果、DXリテラシー向上の要諦として、DXの意義の伝達、DX推進のメリットを体感させること、DX推進のためのマインド・行動の浸透の三つのポイントが発見された。

有識者検討会を全4回開催し、DXリテラシー標準の具体的な内容を策定した。標準は「Why」「What」「How」の三つの大項目で構成され、社会全体の変化に対する認識から具体的なツール活用方法まで体系的に整理している。具体的には、データ・デジタル技術活用の意義、データリテラシー、ツール活用、セキュリティ、モラル、コンプライアンスの知識を含んでいる。今後の課題として、標準の普及促進と継続的な更新、専門人材層のスキルセット定義に向けた対応が挙げられている。