令和3年度ヘルスケア産業国際展開推進事業(介護等国際展開推進事業)報告書
報告書概要
この報告は、令和3年度ヘルスケア産業国際展開推進事業(介護等国際展開推進事業)について書かれた報告書である。日本政府は「成長戦略フォローアップ」において、ヘルスケアの国際展開を重点施策として位置づけており、「アジア健康構想に向けた基本方針」に基づき、高齢化という変化に対応し、社会的・経済的に活力のある健康長寿社会をアジア地域全体として実現するための取組を積極的に推進している。新興国では経済成長に伴うがんや生活習慣病の増加等による死因や疾病構造の変化への対応だけでなく、急速に進む高齢化への対応も大きな課題となっている。我が国の経済成長に資するだけでなく、各国の高齢化対応にも貢献するためには、我が国の優れた介護サービスや機器等を海外に普及し、新興国を中心に世界で伸び行く市場の需要を取り込むことが必要と考えられている。本年度事業では、海外介護市場の創出・獲得に係る効果的・効率的かつ実現性のある施策の企画立案、新型コロナの影響下で渡航制限が続く中での海外展開促進に資するネットワーク構築や事業活動の推進等の課題に継続的に取り組んだ。具体的には、中国5都市とタイにて介護サービス・福祉用具の海外展開を目的としたネットワークイベントを開催し、現地政府や業界団体と連携してビジネスマッチングを実施した。中国介護市場では介護保険制度導入により訪問介護が増加傾向にあるが、収益性は低く、施設運営を目指す企業が多い傾向が見られる。
