令和3年度経済産業省デジタルプラットフォーム構築事業 経済産業省における行政手続のオンライン化に向けたBPR事業 調査報告書
報告書概要
この報告は、経済産業省における行政手続のオンライン化に向けたBPR(業務プロセス改革)事業について書かれた報告書である。
令和3年度にアクセンチュア株式会社が実施した本事業は、規制改革実施計画に基づく令和7年末までの約3,800手続のオンライン化100%達成を目的としている。事業の背景として、申請件数が中小規模の手続を迅速かつ低コストでオンライン化するためのツールであるGビズフォームの活用拡大と、ユーザーの利便性向上およびBPR等による業務改善が求められている。
事業の実施内容は大きく4つの作業に分かれている。まず現行業務フローの明確化では、行政手続等の棚卸結果から手続を絞り込み、書面調査を通じて現行業務ステップを把握した。次にBPR対処の検討支援では、手続担当課室と連携してBPRの考え方や検討方法を整理し、各課室による検討結果をまとめた。オンライン化後の想定業務フローの策定では、Gビズフォームを使用する前提でTo-Be業務フロー案を作成した。さらにeメールによるオンライン化に関する調査では、小規模手続におけるGビズフォーム共通申請機能の活用メリットを検証し、削減効果の算出方法を検討した。
費用対効果の分析では、オンライン化の実現方法としてGビズフォームの利用と個別システム構築の2つのアプローチを比較検討している。Gビズフォームの場合、プラットフォームがすでに構築済であるため導入期間は数カ月程度と短く、設計開発費用に加えて運用保守費用とサービス利用料が発生する。一方、個別システム構築の場合は半年から1年程度の期間を要し、システム毎に初期費用と運用保守費用が必要となる。Gビズフォームは多くの手続をオンライン化するのに適しており、個別システムは手続固有の業務要件に対応しやすいが、費用対効果を慎重に見極める必要があるとしている。
