令和3年度地域経済産業活性化対策調査事業(中国地域を代表する伝統芸能(神楽)における衣装・道具類のデザインコンテンツ化を通じた二次・三次利用によるビジネス展開に関する可能性調査)調査報告書

掲載日: 2022年9月16日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中国経済産業局総務企画部企画調査課
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令和3年度地域経済産業活性化対策調査事業(中国地域を代表する伝統芸能(神楽)における衣装・道具類のデザインコンテンツ化を通じた二次・三次利用によるビジネス展開に関する可能性調査)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、中国地域を代表する伝統芸能である神楽における衣装・道具類のデザインコンテンツ化を通じた二次・三次利用によるビジネス展開の可能性について調査した報告書である。神楽団は人口減少による人員不足と新型コロナウィルスによる公演機会の激減により活動継続の危機に瀕しており、公演収入だけでは高額な衣装や面、小道具の製作・維持管理費用を賄うことが困難な状況にある。一方で神楽は地域の観光資源として高い注目度を持ち、特に外国人観光客からの反応も良好であることから、観光を通じた地域活性化のキーコンテンツとして期待されている。

調査では神楽の衣装や面などの魅力を活かした関連商材の開発による収入源の確保を目的とし、データアーカイブ化とそのデータコンテンツの知的財産権活用を通じた資金環流の仕組み構築を検討した。具体的には市場性・需要の検討、先行・類似案件の調査、データ化及び権利化のポイント、デザイン性の検討と二次利用・三次利用の商品化可能性、運用管理と組織経営に関する検討を行った。

先行事例として松竹による歌舞伎のライセンスビジネスや墨田区の地域ブランド戦略を参照し、ワーキンググループによる検討を重ねた結果、神楽コンテンツを活用したビジネス展開を促す部分と神楽団・社中を結ぶ部分を分けて運営する提携型組織構成が想定された。マーチャンダイジングの観点では、神楽の物語性や世界観を背景とした深みのあるキャラクター展開の可能性が示され、2兆円規模のキャラクタービジネス市場における神楽の優位性が確認された。神楽は「八岐大蛇」や「日本武尊」など物語性の高いフィクションが大半を占め、動物や擬人化された動物が多数登場することから、ビジュアルモチーフの豊富さという点で消費者に受け入れられる素地を持っている。今後は神楽団・社中を交えた具体的検討と知的財産についての勉強会の開催が必要であると結論づけられた。