令和3年度重要技術管理体制強化事業(中小企業アウトリーチ事業(営業秘密漏えい対策))

掲載日: 2022年9月27日
委託元: 経済産業省
担当課室: 経済産業政策局知的財産政策室
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報告書概要

この報告は、令和3年度に経済産業省委託により実施された中小企業アウトリーチ事業(営業秘密漏えい対策)について書かれた報告書である。グローバル化により海外進出する日系企業が増加し、それに伴い技術情報等の漏洩リスクも増大している状況を受け、在外日系中堅・中小企業を主なターゲットとして営業秘密管理体制整備の支援を実施した。本事業では中国、タイ、ベトナムの日系企業に対し、現地事情に精通した専門家によるハンズオン支援を通じて営業秘密管理状況のヒアリングやアドバイスを行った。中国では11社、タイでは5社、ベトナムでは5社の計21社が対象となり、管理状況の改善や契約書改正案作成などの具体的な支援が実施された。個別支援の結果、アンケート回答企業20社中9社において営業秘密漏えい防止策が導入され、シュレッダーの増設、就業規則の改正、監視カメラの増設、機密保持契約書の改正などの対策が講じられた。また普及啓発活動として、営業秘密管理の重要性について啓発するセミナーを日本国内および中国で開催し、合計300名以上の参加者を得た。さらに技術流出防止管理説明会への講師派遣も実施された。加えて、シンガポールと韓国について営業秘密管理マニュアルを作成し、関係法令における営業秘密の定義、対象範囲、法的措置、流出事例、判例・紛争事例、保護・管理上の注意点などを体系的に整理した。これらの取り組みを通じて、海外での技術・ノウハウの意図せぬ流出を防ぐことを目的とした各種事業を実施し、日本企業の営業秘密管理体制整備の支援を拡充させた成果が報告されている。