令和3年度原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業(周辺地域と連携した広域観光ルートの開発による観光流動の活性化に係る調査事業)調査報告書概要版
報告書概要
この報告は、玄海原子力発電所立地自治体である玄海町を中心とした広域観光振興について書かれた調査報告書である。玄海町は「浜野浦の棚田」などの観光資産を有するが、町内の消費受け皿や観光時期の集中、年間を通じた観光流動の拡大による地域経済への波及効果向上が課題となっている。町単独では観光資産や人的リソースが不十分であるため、周辺自治体との連携による観光事業推進が求められており、令和3年度は九州経済産業局が広域連携による観光振興支援および魅力ある観光ルート開発に必要な調査事業を実施した。事業実施事項として、広域検討会の開催と活動計画策定、体験コンテンツの掘り起こし、広域観光ルートの試行的実践、観光関連事業者が集う共創会議の開催が行われた。広域観光の方向性として、SDGsを学ぶ教育旅行型モデルルート、地域交流とファン構築を目指すボランツーリズムルート、一般向けの個人旅行型モデルルートの3つが提案された。推進体制では、上場4町内事業者が主体となり、民間中間支援組織や旅行事業者、関係団体・自治体との共創・連携体制を構築することとされている。具体事業計画として、広域観光圏としての来訪・周遊促進、魅力体感コンテンツや商品造成、観光PR活動、連携推進体制構築の4つの方針が示され、令和4年度以降の活動ロードマップが策定されている。
