令和3年度原子力の利用状況等に関する調査(核燃料サイクル技術等調査)報告書

掲載日: 2022年10月26日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁電力・ガス事業部原子力立地・核燃料サイクル産業課
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報告書概要

この報告は、我が国における核燃料サイクル技術の変遷、現状、将来展望について書かれた報告書である。1954年の原子力三原則から約70年間の歴史的変遷を「夜明け前」「立ち上がりの時代」「軽水炉発電の商業的テイクオフ」「強力に推進した時代」など7つの時代に区分して分析している。フロントエンド、再処理、プルサーマル発電、高速炉、政策の多角的整理により、各技術分野の発展過程と社会的背景を体系的に整理している。現在の開発状況については、文部科学省・経済産業省の政策動向、日本原子力研究開発機構の研究開発計画、原子力学会での議論を調査し、各ステークホルダーの取り組み状況を分析している。将来動向では、原子力小委員会での議論、JAEA第4期中長期計画、高速炉戦略ロードマップ、使用済燃料対策アクションプランなどの政策文書を基に、今後の技術開発方針と課題を整理している。主要技術間の比較評価では、各技術のTRL(技術成熟度レベル)評価、FSフェーズⅡでの比較結果、原子力学会での成立性評価などを通じて、異なる核燃料サイクル技術の特性と課題を定量的に分析している。特に「核燃料サイクルの成立性」研究専門委員会での検討結果では、複数のシナリオについて廃棄物管理性、経済性、資源有効利用性の観点から評価を実施している。この報告書は、核燃料サイクル政策の企画・立案に資するため、技術的視点から各オプションの長所・短所を体系的に整理し、今後の政策判断に必要な基礎情報を提供することを目的としている。