令和3年度中部地域ものづくり中小企業の事業化支援事業(サポインにおけるサプライチェーン強靭化事業)事業実施報告書

掲載日: 2022年10月26日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中部経済産業局地域経済部産業技術課
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令和3年度中部地域ものづくり中小企業の事業化支援事業(サポインにおけるサプライチェーン強靭化事業)事業実施報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、中部地域のものづくり中小企業の事業化支援事業について書かれた報告書である。経済産業省中部経済産業局が実施したサポイン事業の事業化率向上を目的とし、外部環境変化が川下業界に与える影響や技術ニーズの調査、サポイン企業の評価・診断、ピッチイベントとマッチングの場の組成を三つのタスクとして実施した。川下企業ニーズ調査では、農業、自動車、半導体製造装置、産業用ロボット、医療・介護の五業界を対象に、COVID-19、DX、脱炭素といった外部環境変化による影響を文献調査と川下企業三十社、大学・研究機関四機関へのヒアリングで調査した。COVID-19の影響では調達先の国内回帰に向けたコスト低減とグローバル供給体制の構築が課題となり、DX推進では廉価なセンサによるデータ取得と相対的異常検知の技術ニーズが確認された。脱炭素対応では業界ごとに異なる電動化状況と環境負荷軽減素材の活用、リサイクル・リユース推進のニーズが明らかになった。サポイン企業の評価診断では九社を対象に二回のディスカッションを実施し、技術シーズの機能から他用途展開を検討する重要性と量産を見据えた研究開発の必要性が確認された。ピッチイベントでは双方向の技術ニーズ・シーズ発信により参加者から高い満足度を得たが、分野統一やマッチング精度の向上が課題として残った。クローズマッチングでは八件の面談を組成し、一部でサンプル提供に至る成果があったものの、双方の積極的議論を促進する事前設計の重要性が明らかになった。