令和3年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(新世代エンターテイメントのエコシステムの在り方に関する調査検討事業)調査報告書
報告書概要
この報告書は、新型コロナウイルス感染拡大によるエンターテイメント業界への影響と新世代エンターテイメントのエコシステムのあり方について書かれた調査報告書である。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、音楽ライブやスポーツイベント等の集客型エンターテイメント産業は甚大な影響を受け、多くのリアルイベントが延期・中止となった状況下において、エンタメ事業者による新たな取り組みや業界の未来像を調査したものである。調査は令和3年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業として株式会社ヘッドラインによって実施され、新型コロナウイルス感染拡大により影響を受けた新しい取組を行うエンタメ事業者や有識者へのヒアリング、VR/ARや無観客配信、投げ銭システム、EC物販などの新しいツール・手法を取り入れている事業者への調査、さらにエンタメと都市・地域が相互作用する文化経済のエコシステムに関する調査が行われた。
調査対象にはエイベックス・エンタテインメント株式会社、アソビシステム株式会社、株式会社ローソンエンタテインメントなどの主要エンタメ事業者が含まれ、コロナ禍におけるエンタメ業界の現状、新しい取り組み、懸念・課題、今後の見通しについて詳細なヒアリングが実施された。また、新世代のエンターテイメントの在り方に関するワーキンググループが3回開催され、専門家による検討が行われた。報告書では、コロナ禍により人々の意識がコンサートやイベント参加に対してネガティブになり、チケット販売が厳しい状況にある一方で、海外展開可能なコンテンツ開発やデジタル領域への挑戦などの新たな取り組みが進められていることが示されている。今後数年間は厳しい状況が続くと予想されるものの、この困難な時期を経て従来とは異なる新しいエンタメ業界の常識や仕組みが生まれることへの期待も表明されている。
