令和3年度固定価格買取制度等の効率的・安定的な運用のための業務(適正な再生可能エネルギーの導入等に関する調査)報告書

掲載日: 2022年11月9日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー課
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令和3年度固定価格買取制度等の効率的・安定的な運用のための業務(適正な再生可能エネルギーの導入等に関する調査)報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、再生可能エネルギーの適正な導入と運用に関する制度調査について書かれた報告書である。固定価格買取制度の効率的・安定的な運用を実現し、地域と共生する再生可能エネルギーの導入促進を目的として、令和3年度に経済産業省資源エネルギー庁からEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社に委託された調査事業の成果がまとめられている。

報告書では、地域における再生可能エネルギー導入に関する理解促進制度として、国内外の類似制度や取り組みが詳細に調査されている。国内では環境影響評価法、大深度地下使用法、建築基準法など既存の法制度における地域理解促進の仕組みが分析され、海外ではドイツ、イギリス、フランス、スペイン、イタリアの制度が検討されている。紛争解決に関しては、日本におけるADR(裁判外紛争解決手続)の仕組みや類似設備に係る紛争の種類と解決手段が調査され、海外各国の再生可能エネルギー設備設置に関する紛争解決制度との比較検討が行われている。

事業の適正化については、海外のFIT・FIP制度における法令違反時の対応策が調査され、罰金制度や事業者への処分内容が詳しく分析されている。全国の自治体を対象とした再生可能エネルギー発電設備の設置に関する条例等の制定状況調査では、規制条例の内容や特徴的な規定、地域住民からの苦情やトラブルの実態が明らかにされている。さらに、現在トラブルとなっている事例や解消に至った事例、訴訟案件の概要と判例についても具体的な調査が実施されており、再生可能エネルギー事業の健全な発展に向けた課題と対応策が総合的に検討されている。