令和3年度重要技術管理体制強化事業(航空機・防衛産業サプライチェーンにおける供給安定性及び競争優位性に関する調査)報告書(全体版、概要版)

掲載日: 2022年11月17日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局航空機武器宇宙産業課
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報告書概要

この報告は、航空機・防衛産業サプライチェーンにおける供給安定性及び競争優位性について書かれた報告書である。

本調査は令和3年度の重要技術管理体制強化事業として実施され、航空機産業と防衛産業の両分野における技術的優位性と脆弱性を総合的に分析している。航空機産業については、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、セラミックマトリックス複合材(CMC)、ニッケル基合金という重要部材のサプライチェーン調査を実施し、各プロセスにおける日本の競争力と海外依存度を詳細に把握している。製造技術分析では先端技術の動向も調査対象とし、産業競争力維持のための技術基盤を検討している。

防衛産業分野では、デュアルユース技術とエマージング技術の探索に重点を置き、ベンチャー企業や大学研究機関における革新的技術の発掘を行っている。防衛事業の課題として収益性、安全性、成長性の三つの観点から分析を実施し、産業基盤の持続的発展に必要な要素を明らかにしている。また、海外の防衛産業政策として豪州、フランス、ドイツの事例を詳細に調査し、各国の戦略的アプローチを比較検討している。

豪州は主権産業能力優先事項を設定し、防衛産業支援制度を体系化している。フランスは軍事プログラミング法に基づく長期的な防衛投資戦略を推進し、防衛革新庁を中核とした技術開発支援体制を構築している。ドイツは2016年の防衛白書以降、冷戦後の政策方針を転換し、防衛予算増額と安全保障重視の姿勢を明確にしている。