令和3年度「ニューノーマル時代における産業変革・企業変革に関する調査」調査報告書

掲載日: 2023年1月6日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中部経済産業局総務企画部企画調査課
タグ: 企業
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報告書概要

この報告は、ニューノーマル時代におけるものづくり企業とスタートアップ企業との協業による産業変革・企業変革について書かれた報告書である。新型コロナウイルス感染拡大やCASE、MaaSの進展、カーボンニュートラルの動きなど、事業環境の大きな変化に直面する中部地域のものづくり企業が持続的成長を実現するため、既存事業で培った製造・加工技術や品質管理体制を活用しながら新事業展開に取り組む必要性が高まっている。新規領域における市場ニーズを踏まえた事業構想や製品企画を単独で行うことが困難なものづくり企業にとって、斬新なビジネスアイデアを有するがものづくり能力に乏しいスタートアップ企業との協業は相互補完関係として有力な選択肢となる。本調査では、先行事例の情報収集により27件の協業事例を抽出し、ものづくり支援型、既存製品・サービス高付加価値化型、新製品・新サービス創出型、生産性向上型、システム外販型の5つの協業類型に分類した。12社に対するヒアリング調査を通じて、協業における課題や成功要因を分析し、専門家による研究会での議論を踏まえて協業ガイドラインを策定した。スタートアップ企業は革新的な製品・サービスと迅速な意思決定力を持つ一方、ものづくりリソースが不足しており、特に試作・開発から小中量生産に強い中堅・中小ものづくり企業との連携により、両者の強みを活かした価値創造が期待される。協業促進には、企業間のマッチングと実行可能な協業テーマの発見を支援するコラボレーション機能の重要性が指摘されている。