令和3年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(環境負荷の見える化に向けたLCA(ライフサイクルアセスメント)/CFP(カーボンフットプリント)に関する調査)調査報告書

掲載日: 2023年2月10日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業技術環境局環境政策課環境経済室
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令和3年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(環境負荷の見える化に向けたLCA(ライフサイクルアセスメント)/CFP(カーボンフットプリント)に関する調査)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、環境負荷の見える化に向けたLCA(ライフサイクルアセスメント)およびCFP(カーボンフットプリント)に関する調査について書かれた報告書である。カーボンニュートラルを目指す動きがグローバル企業を中心に拡大する中、製品の排出量見える化が国際競争力の前提条件となりつつある状況を受けて実施された調査である。特にEUが検討している規制への対応とサプライチェーン上でのカーボンニュートラルを求める新たな取引慣行への対応という2つの課題に直面している。

調査は3つの主要項目から構成されている。第一に製品排出量の算定ルールに関する動向調査では、PCR(Product Category Rule)策定のニーズと策定能力向上、PCRや算定結果の相互認証、個別製品分野別のPCRによらない排出量評価について分析している。第二に製品排出量の精緻な算定手段に関する動向調査では、先進技術を活用したデータ取得と精度向上の取り組み事例を調査している。第三にCFPに関する行動変容策の動向調査では、既存ラベルへのCFP要素導入可能性と排出量ラベリングによらない消費者行動変容について検討している。

報告書では、LCAとCFPの推進における算定、共有、集計、開示という4つの領域を整理し、それぞれの課題と対応方針を明確化している。現状では各種機関が取り組みを進めているものの、サプライチェーン全体のCFP開示は十分に進んでおらず、カーボンニュートラル貢献製品が評価される市場形成もなされていない。今後はIT技術を活用した基盤整備とともに国内制度整備を進めていく方向性が示されている。