令和3年度無人自動運転等の先進MaaS実装加速化推進事業(四国地域における新たなモビリティサービス産業創出及び周辺関連産業との連携可能性調査及びスマートモビリティチャレンジ地域シンポジウム四国開催事業)実施報告書

掲載日: 2023年2月10日
委託元: 経済産業省
担当課室: 四国経済産業局地域経済部地域経済課産業技術室
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令和3年度無人自動運転等の先進MaaS実装加速化推進事業(四国地域における新たなモビリティサービス産業創出及び周辺関連産業との連携可能性調査及びスマートモビリティチャレンジ地域シンポジウム四国開催事業)実施報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、四国地域における新たなモビリティサービス産業創出および周辺関連産業との連携可能性について書かれた報告書である。

本事業は令和3年度に四国経済産業局の委託を受けて実施され、地域における交通サービス縮小や移動手段減少といった課題に対し、MaaS等の新たなモビリティサービスの普及を目的としている。事業は4つのフェーズに分かれ、まず包括調査では四国管内の自動走行やMaaS等の取組実態を把握し、三豊市・電脳交通・琴平町など調査対象を選定した。

ヒアリング調査では、香川県三豊市における介護施設の共同送迎サービス、徳島県の株式会社電脳交通によるタクシー配車システム、香川県琴平町のグリーンスローモビリティ事業など、四国内外6か所の先進事例を詳細に調査した。これらの事例では、IoTやAI技術を活用したデータ利活用、NPO法人や住民ドライバーによる移動サービス提供、観光地での回遊性向上などの取組が確認された。

シンポジウム開催では、四国総合通信局、四国運輸局、四国地方整備局との共催により、先進事例の紹介と参加者間のマッチング機会を提供した。アンケート結果からは、MaaSへの高い関心と期待が示されたものの、人的・予算不足による実施困難という課題も明らかになった。

総括では、新たなモビリティサービスの可能性として、複数の公共交通や移動サービスを最適に組み合わせた検索・予約・決済の一括化、過疎地や離島での移動利便性向上が挙げられている。また、周辺関連産業との連携については、観光・小売・まちづくり・医療福祉・貨客混載・IT情報通信業との具体的な連携策を提示し、モビリティエコシステム構築の重要性を強調している。本事業を通じて、四国における持続可能な地域交通とまちづくりの実現に向けた方向性が示された。