令和3年度燃料安定供給対策に関する調査(石油販売業管理システム及び揮発油販売業管理システムの機能拡充等)調査結果報告書
報告書概要
この報告は、石油販売業管理システム及び揮発油販売業管理システムの入力チェック機能に関する調査について書かれた報告書である。両システムには石油販売業者の基礎データが格納されており、適切な情報管理のために入力データの重複チェック、形式チェック、論理チェックの機能状況を調査し、問題点を明らかにすることを目的として実施された。調査は実際にシステムに入力を行って機能確認を行う方法で実施され、入力後データベースに誤りがあるまま登録される項目を問題ありと判定した。石油販売業管理システムについては、届出番号の重複チェックは機能しているものの、管理者用ログイン画面やユーザ登録画面において文字種制限がなく全角文字の入力が可能であることが判明した。また日付、郵便番号、電話番号、メールアドレスなどの項目で適切な形式チェックが実装されていない問題が確認された。揮発油販売業管理システムについても同様に、各種メンテナンス画面でコードの形式チェックや桁数チェックが不十分であり、コピーペーストによる不正な文字種の入力が可能な状況が確認された。これらの問題により、データの整合性や品質に影響を与える可能性があることが明らかとなった。改修案として、石油販売業管理システムではユーザIDやパスワードの文字種制限、日付や郵便番号の形式チェック強化、既存データコードの存在確認、数量項目の数値形式チェック、油種のプルダウン化などが提案された。揮発油販売業管理システムでは郵便番号や電話番号の形式統一、各種コードの文字種・桁数チェック強化、タンク名の重複チェック改善、役職名の選択肢制限、使用者項目の文字数制限などの対策が必要であるとされた。
