令和3年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(ポスト・コロナにおける持続的な海外需要獲得戦略の策定に向けた調査等事業)調査研究報告書

掲載日: 2023年2月17日
委託元: 経済産業省
担当課室: 商務・サービスグループクールジャパン政策課
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報告書概要

この報告は、ポスト・コロナにおける持続的な海外需要獲得戦略の策定について書かれた報告書である。新型コロナウイルスの世界的感染拡大により、社会経済に様々な影響が生じ、デジタルやグリーンといった将来の成長への投資・産業政策、環境や人権といった共通価値への関心が急速に高まった状況を背景としている。日本はこれまでクールジャパン政策を通じて海外需要開拓に取り組んできたが、これらの価値観の潮流を的確に把握し、適切な行動を取ることが求められている。

コロナ禍による価値観の変化として、パンデミックが社会課題を再認識させ、人々のライフスタイルの変革が始まるとともに、企業に対しては持続的社会形成への貢献が一層求められる時代が到来したとされる。消費スタイルの変化では、利便性消費スタイルが減少し、プレミアム消費スタイルが伸長している。自粛生活により時間的余裕が生まれ、生活者は制限ある生活の中でも楽しみを見出すこだわり志向になった。また、個人主義的考え方が強まる一方で、日本の国や国民を誇りに思う気持ちも強くなっている。

グローバルな変化として、パンデミックを機に「人生を大きく見直す」消費者が増加し、思い切った自己変革や価値観・生活スタイル・人生目標の総合的見直しが広まっている。心身の健康にポジティブな効果をもたらす活動や製品が購入意思決定に影響を与え、メンタルヘルス追求の一環として不安軽減を目的としたマインドフルネスアプリのダウンロード数が急増している。さらに、社会課題解決への貢献を動機とする消費のあり方が注目され、国連の持続可能な開発目標の浸透により、サステナブルな社会構築に貢献する意識が消費者の間で高まっている。