令和3年度産業保安等技術基準策定研究開発等(リコール等製品安全広報効果実態調査事業)【調査報告書】

掲載日: 2023年3月2日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ製品安全課製品事故対策室
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報告書概要

この報告は、製品リコールの進捗率向上に向けた実態調査について書かれた報告書である。経済産業省において毎年約100件のリコールが新たに開始され、平成19年度以降の累計は約1,700件に上っているが、事業者が様々な周知方法を実施しているにも関わらず、リコール進捗率が向上しない状況が続いている。この背景として、事業者の周知活動が不十分またはターゲットが不適切であるため消費者に情報が届いていない、消費者がリコールを認知していてもリスクを過小評価してリコール対応に応じない、すでにリコール製品が廃棄されている等の要因が想定されている。

本調査事業は、現在行われているリコール案件の周知方法と効果について詳細な分析を行い、対象製品や購買層等に応じた効果的なリコール周知方法を整理することを第一の目的とした。また、消費者側からリコール等に対して積極的・能動的にアクションを起こすための広報及びインセンティブ付けのあり方等を検討することを第二の目的とした。

事業内容として、まずリコール実施事業者への定量的調査であるアンケート調査を実施し、これまでリコールを実施してきた事業者の中から対象台数と進捗率を勘案して絞り込んだ222社にアンケートを送付し、71社から回答を得た。次に、アンケート回答内容から10社を抽出してヒアリング調査を実施し、具体的な取組内容等を聞き取った。さらに、消費者の製品安全に対する意識向上を目的として、特に子供と家族をターゲットとした広報活動を行い、「うんこドリル」キャラクターを用いた製品安全に関する冊子を21,750部作成し、PSアワード受賞企業3社の店舗で15,035部を配布した。