令和3年度産業経済研究委託事業(自律移動ロボット又はデジタル技術を活用したモビリティの将来像の具体化に関する調査)報告書
報告書概要
この報告は、自律移動ロボットやデジタル技術を活用したモビリティの将来像について書かれた報告書である。Society5.0の実現を目指し、2030年以降を念頭に置いて、ドローンやサービスロボットなどの自律移動ロボットが産業発展と社会課題解決において中心的役割を果たす将来像を具体化することを目的としている。報告書では、基礎調査として先行類似レポートの整理や産業構造変革を実現する技術・ビジネスモデルの調査を実施し、社会課題とその解決方法について分析を行っている。また、将来ユースケースの作成では、対象分野と年度を設定し、アーキテクチャの構造化と視覚化を進め、関係者へのヒアリングを実施している。ロードマップ作成においては、国内外のロードマップを整理し、課題の整理と手段の定義、目標・共通指標の設定を行った上で、実現に向けたロードマップを策定している。将来推計では、2050年時点において7,520億円から9,650億円の経済効果を見込んでおり、特に農業分野の農薬散布や収穫、災害時の電波提供、救急搬送における効果が大きいとされている。導入・運用に必要となるシステムのコストについては、1拠点あたり約14.4百万円のイニシャルコストが必要であり、このうち離発着場が8.4百万円、通信基地局が6.0百万円と見積もられている。
