令和3年度産業保安等技術基準策定研究開発等(製品安全対策優良企業表彰等)【調査報告書】

掲載日: 2023年3月16日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループ製品安全課
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報告書概要

この報告は、令和3年度における製品安全対策優良企業表彰等の実施について書かれた報告書である。国民の日常生活で使用される製品の安全を確保するため、行政・事業者・消費者がそれぞれ適切な役割を果たすことが重要であるとし、製品安全に積極的に取り組む事業者が消費者や取引先から適切に評価される環境の構築を目的としている。高齢者事故の増加やAI・IoT搭載製品の登場など、新たな製品安全問題への対応が求められる中、事業者の自主的な取組の重要性がますます高まっている状況を踏まえた取組である。

本事業は、製品安全対策優良企業表彰の実施、認知度向上等に関する制度の実施、製品安全コミュニティの運営、製品安全総点検月間における情報発信の強化、新聞記事掲載原稿の作成・掲載依頼の5つの主要な事業内容から構成されている。表彰制度においては、学識経験者や消費者団体等で構成される審査委員会を設置し、厳正な審査を通じて優良企業を選出している。今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、すべての審査委員会をオンライン会議システムで実施した。

表彰制度の周知活動では、応募要領の作成・配布、募集用ポスターの作成、公式ウェブサイトやSNSによる発信、説明動画のYouTube公開、個別相談の受付等を行った。特に「製品安全実現に向けたサプライチェーン全体の管理」や「高齢者における製品事故の未然防止に向けた取組」を加点評価の対象とし、「ステークホルダーに対する製品安全に関する情報発信」を審査基準に追加したことを周知している。表彰式は渋谷区文化総合センター大和田さくらホールで実施され、受賞企業関係者に限定した形で開催された。

認知度向上の取組として、企業の製品安全への取組状況を確認するための自己宣言制度の試行的運用を実施した。製品安全コミュニティの運営では、従来の活動に加えて製品安全に向けたワークショップを新たに開催し、「製品安全の価値化に関する分科会」と「高齢者行動ライブラリの拡充に向けた分科会」の2つの分科会をそれぞれ2回開催している。製品安全総点検月間には、啓発ポスターの作成・配布に加え、製品の安全啓発に関する動画4本を新たに作成し、情報発信の強化を図った。さらに小学生をターゲットとした製品安全に関する記事を読売KODOMO新聞に掲載し、幅広い世代への啓発活動を展開している。