令和3年度戦略的基盤技術高度化・連携支援事業(高度デジタル人材による地域中小企業デジタル化支援可能性調査)報告書
報告書概要
この報告は、高度デジタル人材による地域中小企業デジタル化支援可能性調査について書かれた報告書である。新型コロナウイルス感染症を契機としてSociety5.0に向けたデジタル化が急激に進展したが、その多くが大都市圏に集中し地方では限定的であった。地方における課題として、大都市圏に偏在する高度デジタル人材と地域中小企業との間に接点がほとんどないことが挙げられる。一方で高度デジタル人材の中には副業・兼業を含む多様な働き方への意識醸成が進み、新たな活躍機会を探索する人材が増加している状況がある。
本事業では「ふるさとCo-LEAD」プログラムを通じて、地域中小企業と高度デジタル人材の出会いの場としてミートアップイベントやフィールドワークツアーを創出し、両者がデジタル技術を活用した新たなビジネスモデル案を協働で作成するプログラムを実施した。具体的には全国105拠点の地方版IoT推進ラボを対象に公募を行い3地域を選定し、16名の高度デジタル人材を選定して実証フィールドに派遣した。調査項目として地域中小企業と高度デジタル人材の出会いの場・関係構築の場の創出、高度デジタル人材による支援の下での新たなビジネスモデル案作成、高度デジタル人材の実績等の見える化の3項目を実施した。プログラム参加者に対してはミートアップイベント後、フィールドワークツアー後、最終報告会後の3回のタイミングでアンケート調査を実施し、変化を計測する項目と改善点や必要要素を抽出するための項目で構成した。また高度デジタル人材の活用を検討する地域中小企業や地方版IoT推進ラボの理解促進を図るため、人材に関する情報可視化方法やエコシステム作りについて議論する検討会を実施した。
