令和3年度事業環境変化対応型支援事業(デジタル化診断事業)事業報告書
報告書概要
この報告は、令和3年度事業環境変化対応型支援事業(デジタル化診断事業)について書かれた報告書である。新型コロナウイルス感染症対応等の必要性が高まる中、中小企業・小規模事業者のデジタル化を促進するため「みらデジ」事業が実施され、中小企業・小規模事業者のデジタル化による持続的な稼ぐ力と自己変革力の向上を目指している。
報告書では、デジタル化の必要性について、経営革新・生産性向上の観点から営業・販売力強化、業務効率化、資金繰り改善、価格転嫁等への効果を示し、さらに事業環境変化への対応としてインボイス制度・電子帳簿保存法等への対応の重要性を指摘している。デジタル化に向けた課題として、中小企業・小規模事業者におけるデジタル化の状況推移を分析し、デジタル化への気づき、課題設定、導入計画立案、リソース確保、実行・定着に向けた試行錯誤という段階的な進め方を提示している。
「みらデジ」の概要として、経営チェック、リモート相談、知恵袋という3つのステップで構成された課題解決の流れを説明し、ポータルサイトの分析、経営チェックの回答結果分析、リモート相談の傾向分析を通じて事業の成果を検証している。また、野川麺業株式会社や有限会社大栄製版といった具体的な活用事例を紹介し、実際の効果を示している。
支援機関によるサポートについては、商工団体、金融機関、信用保証協会、よろず支援拠点、自治体・都道府県センター、士業等・民間支援者それぞれにおけるデジタル化支援の現状と取組み状況を分析し、望ましいデジタル化支援の在り方を検討している。今後の支援の方向性として、中小企業・小規模事業者の稼ぐ力と自己変革力の向上に向けた継続的な支援体制の構築が必要であることを結論付けている。
