令和3年度補正「新たな学び直し・キャリアパス促進事業(客員起業家活用企業等実証支援委託事業)」報告書

掲載日: 2024年3月22日
委託元: 経済産業省
担当課室: 経済産業政策局新規事業創造推進室
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令和3年度補正「新たな学び直し・キャリアパス促進事業(客員起業家活用企業等実証支援委託事業)」報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、日本の低い開業率改善を目的としたEIR(客員起業家)制度の導入促進について書かれた報告書である。日本の開業率は諸外国と比較して低く、その原因として新しいビジネスを始めるために必要な知識や能力を持っていると思う人の割合が一貫して低いことが挙げられている。海外のVC業界を中心に活用が進むEIR制度は、起業を目指す人材がVC・事業会社等に一定期間所属し、所属組織のネットワークを活用しながら起業を目指す制度である。この制度は、創業前からキャピタリスト等と事業設計の相談ができる点や、EIR活動期間中は起業準備に専念できる点から、これから起業を目指す個人にとっても有益な起業の形とされている。本事業では国内外のEIR活用事例14件を調査し、3つのEIR活用類型を構築した。類型Aは起業支援・事業領域開拓型で、起業家のトライ&エラーにより本質的な情報を得ながら事業領域・投資先を探索できる。類型Bはシーズ等活用型で、自社で有効活用できていない知的財産・リソース等を事業に活用できる。類型Cは社内変革推進型である。実証事業の成果として「客員起業家制度の活用ガイダンス」を取りまとめ、経済産業省およびJISSUIのWEBサイトで情報発信を行っている。当初は起業失敗経験を活用するEIR個人にフォーカスしたコンテンツ作成を予定していたが、実際のEIR雇用状況を考慮し、企業向けの広報を優先する方針に転換された。