令和元年度質の高いインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業トルクメニスタン国における鉄道近代化事業調査報告書(英語版)FY2020 Study on Business Opportunity of High-quality Infrastructure to Overseas Railway Modernization Project in Turkmenistan Final Report

掲載日: 2020年5月15日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局国際プラント・インフラシステム・水ビジネス推進室
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令和元年度質の高いインフラの海外展開に向けた事業実施可能性調査事業トルクメニスタン国における鉄道近代化事業調査報告書(英語版)FY2020 Study on Business Opportunity of High-quality Infrastructure to Overseas Railway Modernization Project in Turkmenistan Final Reportのサムネイル

報告書概要

この報告は、トルクメニスタンにおける鉄道近代化プロジェクトについて書かれた報告書である。経済産業省の委託によりオリエンタルコンサルタンツグローバルが実施した、2020年度海外高質インフラビジネス機会調査の一環として作成されたものである。調査対象は、トルクメンバシからアシガバートを経由してトルクメナバートに至る東西1,176キロメートルの鉄道回廊における近代化計画である。

同国の鉄道セクターの現状と課題を把握するため、既存路線の状況調査、電化を中心とした近代化計画の情報収集、プロジェクト資金調達方法の検討、日本側の今後の協力体制について包括的な調査を実施した。トルクメニスタンの人口動向、GDP、電力供給状況、自然環境等の基本情報を整理し、鉄道セクターの組織体制、貨物・旅客需要、運行状況、土木構造物、駅舎設備、信号通信システム、車両・車庫・工場等の現状を詳細に分析した。

基本計画の策定においては、将来需要予測に基づいて複数の近代化代替案を検討し、段階的開発計画を提案した。第一段階の近代化計画では、運行計画、土木構造物、駅舎設備、電気システム、信号通信、車両、車庫・工場の各分野について具体的な計画を策定し、プロジェクト費用の概算と経済・財務分析を実施した。環境・社会影響評価では、自然環境と社会環境の現状を把握し、プロジェクト実施による環境改善効果と影響を評価した。実施スキーム、契約パッケージ、プロジェクト実施スケジュールを検討し、電気機関車、変電設備、信号システム、車庫・工場設備における日本企業の優位性を分析した。最終的に、技術検討、資金調達、鉄道公社の財務状況改善、関係機関との技術協議、保守体制確立、技術基準改定等の実現に向けた課題と行動計画を提示している。