令和元年度新エネルギー等の保安規制高度化事業(新エネルギー技術等の安全な普及のための高圧ガス技術基準策定)(2)燃料電池自動車等に関する水素関連技術の安全性の評価・基準の検討報告書
報告書概要
この報告は、燃料電池自動車等に関する水素関連技術の安全性の評価・基準について書かれた報告書である。規制改革実施計画に基づき、高圧ガス保安法等の関連規制の見直しを目的として、令和元年度に高圧ガス保安協会により実施された調査事業の結果をまとめたものである。調査は「燃料電池自動車及び圧縮水素スタンド等の普及拡大に伴う法技術的な課題の検討委員会」を設置して行われ、東京大学教授を委員長とし、学識経験者、業界関係者、自治体担当者など多様な専門家により構成された。主な検討事項は、保安監督者の見直し、高圧ガス容器を搭載した車両による特定高圧ガスの消費に係る法的課題、水素スタンドの技術基準の見直しなどである。審議事項については、保安監督者の兼任を可能とする法的前提条件の整理、圧縮水素自動車燃料装置用容器を搭載した車両によるFC スタックを用いた外部給電における法的課題の継続検討が必要であることが確認された。報告事項では、圧縮水素スタンドの保安監督者に必要な要件の追加措置として令和2年2月に一般則及び基本通達が改正され、また貯蔵量300㎥未満で処理能力30㎥/日以上の第2種製造事業者である水素スタンドの貯蔵に係る技術基準について令和元年12月に一般則が改正されたことが報告された。さらに水素出荷設備に係る保安統括者等の選任の緩和、一般家庭等における水素充てんの可能化、水素スタンド設備に係る技術基準の見直しについては、事業者による検討が進められ案がまとまり次第、その案を基に検討することが望ましいとの結論が得られた。
