令和元年度地域経済産業活性化対策調査(官民連携による6次化推進拠点づくりに向けた地域商社事業に関する調査)報告書【概要版】
報告書概要
この報告は、農業の6次産業化推進拠点として整備予定の施設の運営方法について、先進事例調査を通じて検討した報告書である。調査対象として、道の駅うつのみやろまんちっく村、道の駅さかい、いい道の駅のと千里浜、道の駅センザキッチン、道の駅来夢とごうち、道の駅うきは、うるマルシェの7施設を選定し、それぞれの運営組織や特徴を整理した。これらの施設は、地域商社機能を持つ運営会社により、6次産業化拠点として地域経済の活性化や農業者の所得向上に取り組んでいる。特に道の駅さかい、いい道の駅のと千里浜、道の駅センザキッチンの3施設に対してヒアリング調査を実施し、成功要因を分析した。道の駅さかいでは、ふるさと納税事業との連携や自社加工品の開発、いい道の駅のと千里浜では新商品のテストマーケティングや農菓連携のプロデュース、道の駅センザキッチンでは6次産業化支援施設との連携や独自のコンセプトづくりが重要な要素として確認された。これらの調査結果を基に、6次化推進拠点づくりに向けた9つの取組み内容を整理した。施設のコンセプトの明確化、地域への社会貢献、安全性や健康に着目した農産物・加工品の開発、山形の食文化継承と新たな食文化創造、農林畜産物への特化、目的化した施設機能、コト消費によるファンづくり、多様な世代が農業を学べる環境提供、一貫したプロデュース体制の構築が必要であるとした。
