令和元年度定住・交流人口増加に向けたスポーツによるまちづくり・ビジネス創出に関する調査調査報告書

掲載日: 2020年6月30日
委託元: 経済産業省
担当課室: 近畿経済産業局地域経済部地域開発室
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報告書概要

この報告は、関西地域におけるスポーツ資源を活用した定住・交流人口増加に向けたまちづくり・ビジネス創出について書かれた報告書である。

近畿経済産業局が有限責任監査法人トーマツに委託して実施した調査であり、政府が2025年までにスポーツ市場15兆円の実現を目指すなか、関西地域のスポーツ産業ポテンシャルを活用した地域活性化策の検討を目的としている。調査対象は東大阪市と西宮市である。

西宮市においては、高校野球の聖地である阪神甲子園球場を中心とした甲子園地域の活性化が主要テーマとなっている。同地域は年間約400万人の集客を誇る甲子園球場があるものの、野球開催時以外は閑散としており、将来推計人口の減少傾向も顕著である。これらの課題に対して、西宮市は官民による協議会を立ち上げ、甲子園駅周辺整備事業や市営住宅跡地開発、甲子園エリアのPR活動を推進している。甲子園周辺には阪神甲子園球場をはじめ、大阪ガス今津総合グラウンド、県立総合体育館、武庫川女子大学総合スタジアムなど多様なスポーツ施設が整備されており、これらの施設では数多くの市民向けスポーツイベントやプログラムが展開されている。

東大阪市については、高校ラグビーの聖地である花園ラグビー場を中核とした地域活性化策が提案されている。具体的には、子供・家族連れを対象とした花園ラグビー場を活用した夏休み限定体験型イベント、中高年を対象とした地域資源を活用した健康ツーリズム、ビジネス利用を想定した花園中央公園を活用したモノづくりによるビジネスユース促進、部活・クラブ利用を中心とした合宿誘致によるスポーツツーリズム、若年層を対象とした花園ラグビー場を中心としたe-sportsによる地域活性化という5つの取組が提案されている。

これらの施策実現には官民連携の実施体制づくりと取組を主導する民間事業者の選定が重要な課題として指摘されている。