令和元年度鉱物資源開発の推進のための探査等事業(鉱物資源基盤整備調査事業(鉱物資源の供給安定性評価調査))報告書

掲載日: 2020年7月27日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁資源・燃料部鉱物資源課
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令和元年度鉱物資源開発の推進のための探査等事業(鉱物資源基盤整備調査事業(鉱物資源の供給安定性評価調査))報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、鉱物資源の供給安定性評価調査について書かれた報告書である。省エネルギー社会の実現や再生可能エネルギーの導入加速に必要なリチウムイオン電池、燃料電池、モーター、太陽光発電パネル等の製造には、レアメタル等の鉱物資源が不可欠であり、これらの安定供給確保が我が国にとって重要な課題となっている。本調査では、鉱物資源の供給安定性に係るリスク評価手法である評価モデルを策定し、鉱種毎の評価を実施することを目的とした。評価モデルは供給リスクと脆弱性の二つの軸で構成され、供給リスク評価では鉱物資源の供給途絶の可能性を、脆弱性評価では供給途絶が発生した場合の経済的影響を評価する。供給リスク評価の構成要素として、埋蔵量、生産量、輸入依存度、政治的安定性等の指標を用い、脆弱性評価では各鉱種の市場規模と波及効果を考慮した。クリティカリティ評価では供給リスクと脆弱性を統合し、ニッケル、コバルト、タングステン、アルミニウム、タンタル、リチウムの順で代替性が悪いとの評価結果が得られた。評価モデルの運用・更新方法についても検討を行い、データ入手方法や更新手順を整備した。今後の課題として、代替性の定義および指標の検討、評価手法の妥当性・信頼性の向上、データ利用可能性の改善が挙げられている。