平成31年度健康寿命延伸産業創出推進事業(ヘルスケア産業整備等事業)報告書
報告書概要
この報告は、平成31年度「健康寿命延伸産業創出推進事業(ヘルスケア産業整備等事業)」について書かれた報告書である。日本は世界に先駆けて超高齢化社会に突入し、2040年には団塊ジュニア世代の高齢化により現役世代の減少、社会保障費の増加、生活習慣病や認知症患者数の増加、医療・介護施設での担い手不足といった課題が顕在化しつつある。これらの課題に対し、AI、ロボティクス、通信、センサ等の技術進展や既存技術の組み合わせにより、日常生活や社会環境に医療・介護機能が埋め込まれる新たなヘルスケア産業の創出が目指されている。
本事業では、ヘルスケアベンチャーが抱える課題として、事業化までの時間の長さ、資金調達の困難、市場進出の障壁等を解決するため、Healthcare Innovation Hubを基盤として三つの主要事業を実施した。第一に、ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2020では、国内ヘルスケアベンチャーと資金提供者とのコンタクト機会を創出し、ビジネスコンテスト部門54件、アイデアコンテスト部門27件の応募があり、152団体がサポート団体として登録した。第二に、2nd Well Aging Society Summit Asia-Japanでは、日本をフィールドとしたヘルスケアビジネスの創出と海外への情報発信を目的とし、多くの国と地域からの参加により高い満足度を獲得した。第三に、Healthcare Innovation Hubでは、ヘルスケアワンストップ相談窓口として情報の集約と発信を担い、128団体がサポーター団体として参画し、相談者とサポーター団体間のマッチング事例も創出された。