平成31年度地域中核企業ローカルイノベーション促進事業(地域未来投資促進法の執行状況等に関する調査事業)調査報告書
報告書概要
この報告書は、平成31年度地域中核企業ローカルイノベーション促進事業における地域未来投資促進法の執行状況等に関する調査について書かれた報告書である。地域未来投資促進法は平成29年7月に施行され、地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域経済を牽引する事業を促進することを目的としており、国によるPDCAの実施が義務付けられている。本調査事業では、法律の効果的運用に必要な情報整理と国によるPDCA実施の効率化を図るため、システム機能整備・改善、システム運用・保守・管理、事業者等への実施状況調査を実施した。システム機能については、平成29年度に開発されたシステムに対し、本省からの要望に基づき2.3人月相当の改修を行い、計画・実績の登録機能において入力項目の追加・修正・削除を8回、エラーチェック機能を3回追加した。また、基本計画別・事業名別・提出年度別の実績集計レポート機能を新設し、メール通知機能のタイミング見直しを実施した。システム運用面では、令和2年3月9日時点で70件の問い合わせに100%対応完了し、基本計画236件、地域経済牽引事業計画2,096件が登録されている。事業者および自治体への実施状況調査では、地域未来投資促進税制の必要性・有効性把握と地方税の課税免除・不均一課税による支援措置の活用状況を調査した。事業者調査では税制措置の利用時期・金額・目的を調査し、自治体調査では条例制定状況と課税免除等の実績・予定を調査した。自治体調査結果では、条例制定済みが35%、既存条例の改正による制定が75%を占め、課税免除等の実績は令和2年度から令和3年度にかけて最も多く414件・80億円となっている。今後はシステム運用継続とさらなる機能改善により地域未来投資促進法の効果的施策推進に繋げること、また令和2年度末で適用期限を迎える地域未来投資促進税制の今後の方針検討において本調査結果を活用することが必要である。