令和元年度石油・ガス供給等に係る保安対策調査等委託費(安全技術普及事業(指導事業(地域保安指導事業)))報告書

掲載日: 2020年8月12日
委託元: 経済産業省
担当課室: 産業保安グループガス安全室
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令和元年度石油・ガス供給等に係る保安対策調査等委託費(安全技術普及事業(指導事業(地域保安指導事業)))報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、令和元年度に実施された地域保安指導事業について書かれた報告書である。

本事業は、LPガス事故件数が平成30年に206件と増加傾向にあることを受け、全国のLPガス販売事業者の保安レベル向上を図ることを目的として実施された。対象となるLPガス販売事業者は全国約20,000社のほとんどが中小零細企業であり、独自の情報収集や教育機会の確保が困難な状況にある。

事業内容は保安技術等講習会と個別指導の二つに分かれている。講習会は法令指導、保安業務指導、CO中毒事故防止、LPガス災害対策の4テーマについて、1回あたり原則30名以上で1県協会につき4回を上限として実施された。個別指導は従業員数10名未満の事業者を対象とし、各県協会あたり15回を上限として実施された。指導講師には別事業で養成された保安専門技術者が当たった。

実施結果として、講習会は全国21県協会で計74回開催され、延べ5,370名が参加した。個別指導は9県協会で計84回実施され、延べ203名が参加した。講習会では岡山県、東京都、愛媛県、熊本県、島根県などで多くの参加者を得た。また、テキストとして「LPガス販売事業の手引き」や各種保安業務ガイドなどが配布された。

事業実施において、県協会への事前アンケート調査、実施要領の作成、契約手続き、事前会議などの準備段階を経て、受講者アンケートや習熟度調査による効果測定も行われた。今後の課題として、LPガス業界の繁忙期を避けた実施時期の調整や、テキスト編集時期の制約を解決し、より多くの受講者が参加できる夏期開催への対応が挙げられている。