令和元年度ITを用いて課題解決等を行う「ITものづくりブリッジ人材」育成に係る調査事業報告書

掲載日: 2020年8月14日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中部経済産業局地域経済部次世代産業課
元の掲載ページ: 掲載元を見る
令和元年度ITを用いて課題解決等を行う「ITものづくりブリッジ人材」育成に係る調査事業報告書のサムネイル

報告書概要

この報告書は、東海地域において第四次産業革命に対応したITものづくりブリッジ人材の育成について検討を行った調査事業の結果をまとめたものである。報告書では、デジタルトランスフォーメーションの進展により企業に求められるIT人材の役割が変化する中で、事業部門とIT部門の橋渡しを行う人材の重要性が高まっているとの背景を示している。

東海地域の産業競争力強化戦略に基づき、ブリッジ人材を課題解決レベルに応じてAタイプ、Bタイプ、Cタイプの三種類に分類し、本調査では自社内の明確な課題解決に向けたIT活用が可能なAタイプに焦点を絞って検討を進めた。具体的には、既存のIT人材育成研修のカリキュラム分析を実施し、名古屋市のIoTシステムインテグレータ講座や愛知県のIoT導入支援講座、石川県のIoT実践道場、尼崎商工会議所の製造業向けセミナーなどの事例を収集した。

産学の専門家による検討委員会を設置し、ブリッジ人材に必要な能力とスキルの体系化を図った結果、ITリテラシー、課題解決力、プロジェクトマネジメント能力の三つの基盤的スキルが重要であると結論付けられた。これらの検討を踏まえ、講義と演習を組み合わせた実践的なカリキュラムを策定し、工程改善の基礎知識からIoT活用、データ分析まで幅広い内容を体系的に学習できる構成とした。最終的に策定されたカリキュラムは、東海地域の研修機関や企業が活用することを想定しており、今後の実証的な取り組みによるブラッシュアップを通じて、地域の産業競争力強化に寄与することが期待されている。