令和元年度エネルギー需給に関する統計整備等のための調査（エネルギー消費統計調査の集計及び利用分析に係る調査研究）報告書

この報告は、エネルギー消費統計調査の集計及び利用分析について書かれた報告書である。資源エネルギー庁が実施した令和元年度の調査研究により、産業部門や業務部門のエネルギー消費実態を把握するための統計整備について検討された。従来は石油等消費動態統計のみでエネルギー多消費製造業を対象としていたが、非製造業や中小製造業、業務部門における詳細なエネルギー消費実態の把握が課題となっていた。平成16年度から試験的調査を開始し、平成19年度より本格的なエネルギー消費統計調査を実施している。今回は12回目の本格調査として平成30年度の業種別・エネルギー種別のエネルギー消費実態調査を行った。標本調査による集計結果の時系列変動が大きいという課題に対し、平成27年度から燃料種別の外れ値排除や差推定といった新たな集計手法を適用し、過去データの遡及改訂も実施された。本調査では、エネルギー消費統計改訂の効果検証、平成30年度データの集計・分析、令和元年度調査設計の検討を実施した。具体的には、時系列分析による統計精度向上、使用頻度の低い燃料種の精度向上、総合エネルギー統計との整合性確保などの検討を行い、調査票改正項目の検証も実施された。また、平成30年度調査の回答状況分析、燃料種別・業種別のエネルギー消費動向分析、エネルギー転換状況の分析を通じて、産業部門と業務部門のエネルギー消費特性を明らかにした。