令和元年度九州SDGs経営推進モデル事業及び食料品製造業の競争力強化による輸出戦略策定調査事業九州SDGs経営推進モデル事業報告書
報告書概要
この報告は、九州地域におけるSDGs経営の推進を目的とした包括的な事業について書かれた報告書である。2019年度に実施された「九州SDGs経営推進モデル事業」では、前年度の調査で提言された体制整備とアクションプランを具体的に実行に移すことで、九州全域でのSDGs経営の普及と定着を図った。事業は四つの主要な取り組みから構成されており、第一に「九州SDGsアクションガイド」の作成では、SDGsの基本概念から経営への活用方法まで、オピニオンリーダー4名のメッセージと企業・大学・行政の21事例を収録した実践的な資料を1,000部作成し、セミナー配布とウェブ公開により広く普及を図った。第二の「九州SDGs経営推進セミナー」では、定員200名を上回る214名が参加し、九州の地域企業や自治体等にSDGs経営の意義と具体的な実践方法を解説することで、意識醸成と理解促進に成功した。第三の「九州SDGsビジネスダイアログ」では、自治体の地域課題と企業のソリューションをマッチングする対話の場を提供し、8自治体14社による30件の対話から7件の継続協議案件を創出し、そのうち4件で具体的な事業展開への道筋をつけることができた。第四の「九州SDGs金融連携プログラム」策定支援では、地域金融機関向けの説明会を通じてSDGs経営支援に積極的な金融機関との連携体制構築を進めた。これらの取り組みにより、九州地域におけるSDGs経営の推進基盤を確立し、多様な主体が参画するプラットフォーム形成に向けた実質的な成果を上げることができた。
