令和元年度九州SDGs経営推進モデル事業及び食料品製造業の競争力強化による輸出戦略策定調査事業九州SDGs経営推進モデル事業報告書(概要版)
報告書概要
この報告は、九州地域におけるSDGs経営の推進について書かれた報告書である。2020年3月に九州経済産業局が実施した「九州SDGs経営推進モデル事業」の成果をまとめたものであり、前年度の調査で提言された「九州SDGs経営推進モデル」を実行に移すための具体的な取り組みが詳述されている。
事業の中核として、九州SDGs経営推進フォーラムという多様な主体が参画するプラットフォームの形成を基盤とし、三つの主要なアクションが展開された。まず、関係機関に対するHow-toモデルの提供として「九州SDGsアクションガイド」が作成され、SDGsの基本概念から九州の企業・大学・行政の21事例までを収録し、1,000部が配布された。また、地域企業と自治体等との対話の場として「九州SDGsダイアログ」が開催され、九州各県240件の自治体を対象としたニーズ調査から始まり、企業のシーズ調査を経て、最終的に30件のビジネスマッチングが実現した。さらに、金融連携による地域企業への支援として「九州SDGs金融連携プログラム」の策定支援が行われ、滋賀銀行の事例紹介とともに参加金融機関の募集が実施された。
これらの取り組みを支える重要なイベントとして、2019年11月6日に「九州SDGs経営推進セミナー」が福岡市で開催され、214名が参加した。セミナーでは基調講演やパネルディスカッションを通じて、九州におけるSDGs経営の意義と実践方法が共有された。2020年2月3日には「九州SDGs経営推進フォーラム設立総会・記念イベント」が開催され、ビジネスマッチングの具体的な成果が生まれた。これらの一連の活動により、九州地域におけるSDGs経営の推進体制が構築され、持続可能な成長に向けた基盤が整備されたことが示されている。
