令和元年度製造基盤技術実態等調査(我が国製造業の足下の状況認識に関する調査)報告書

掲載日: 2020年8月25日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局ものづくり政策審議室
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報告書概要

この報告は、令和元年度における我が国製造業の基盤技術実態と足下の状況認識について書かれた報告書である。我が国経済は製造業企業を中心とした収益改善により「経済の好循環」が生まれ始めている一方で、労働力不足の深刻化、少子化・人口減少に伴う国内市場の縮小、米中貿易摩擦、自然災害、老朽設備問題、環境規制への対応など、様々な不確実性に直面している状況が分析されている。実質GDP成長率は2013年以降おおむね緩やかな回復基調を続けてきたが、2018年後半以降は中国経済の減速や度重なる災害、天候不順、通商問題や海外経済の不確実性等の影響により、製造業を中心に企業収益や投資にも波及し、業況判断が弱まっている。製造業は依然として我が国GDPの2割を占め、経常収支にも大きく貢献しているものの、設備投資については90年代後半以降積極性に欠ける状態が続いており、資産の収益性は増加しているにも関わらず実際の設備投資の伸びは低調である。さらに設備の老朽化が深刻化しており、金属工作機械や第二次金属加工機械などでは50~80%近くの設備が導入から15年以上経過している。先行き不透明な情勢下において、企業は内外の資源を再構成するための投資を行い、外部要因の変化に対応しうる体制への変革が重要であると結論付けられている。