平成31年度(令和元年度)学びと社会の連携促進事業(「未来の教室」(学びの場)創出事業)最終報告書
報告書概要
この報告は、経済産業省が平成31年度(令和元年度)に実施した「未来の教室」学びの場創出事業について書かれた最終報告書である。第4次産業革命、人生100年時代、グローバル化が進む中で、世界各国が課題解決・変革型人材(チェンジメーカー)の輩出に向けた能力開発競争を展開しており、日本も学校教育現場においてAI等の先端技術を活用した新たな学びを可能にするEdTechの開発・実証を進め、国際競争力ある教育サービス産業群を創出することが重要とされている。
「未来の教室」実現に向け、学び手自身が自らの学びを設計していく未来の学びを実現するため、官民コンソーシアムを形成し、就学前・初中等・高等・リカレントの各段階で活用できるEdTechの開発や実証、学校での活用における課題抽出や効果検証を進めてきた。研究会は2019年1月から6月まで計10回開催され、第2次提言に向けた議論が行われ、STEAMライブラリー検討、中国のSTEAM教育トレンド、世界のギフテッド教育潮流、国内LMSサービス、セルフBPR調査などの基礎調査が実施された。
2019年度の実証事業では、前年度の「未来の教室」コンセプトをパーツごとに実証した経験を踏まえ、コンセプト全体の成果を実証する「モデル校」実証として長野県坂城高校、武蔵野大学中学校、千代田区立麹町中学校、袋井市立浅羽北小学校、福山市立城東中学校での実証と、未着手・不足要素(missing parts)の実証としてSTEAMコンテンツ、教員研修、部活支援サービス、リカレント向けSTEAM研修等に取り組んだ。これらの取り組みにより、「知る」(文・理の教科知識や専門知識)と「創る」(探究・プロジェクト型学習)を組み合わせ、一人ひとりの「ワクワク」を起点とした個別学習計画と学習ログデータベースを活用する新しい学習基盤づくりが進められた。
