令和元年度燃料安定供給対策に関する調査(SS過疎地等実態調査)報告書

掲載日: 2020年10月15日
委託元: 経済産業省
担当課室: 資源エネルギー庁資源・燃料部石油流通課
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報告書概要

この報告は、ガソリンスタンド(SS)過疎地における燃料供給体制の維持に関する実態調査について書かれた報告書である。人口減少と燃料需要縮小が進む中で、持続的な燃料供給を確保するため、地域特性と需要規模に応じた段階的対策の検討が実施された。調査では、SS過疎地対策として三つの主要なラインナップが策定された。第一に、既存SSの多機能化と効率化により、カーメンテナンス、日用品販売、生活関連サービス等を併設することで収益性向上を図る対策である。第二に、需要規模が縮小した地域における地上型タンクを用いた過疎地仕様ローコストSSの導入により、設置費用と維持管理費用の削減を実現する対策である。第三に、燃料需要が極めて小さい地域において、タンクローリーに計量機を直結した移動型給油所による巡回販売を行う対策である。調査では、SS過疎地市町村の現状分析と商圏分析が実施され、需要規模推計に基づく対応ラインナップの検討が行われた。また、地上型タンクの流動市場調査により、市場規模と導入効果が検証された。保安規制に関しては、敷地有効活用のための面積要件緩和や防火壁設置要件緩和について、事業者の半数以上が緩和を求めていることが判明した。事業者アンケート調査では、過疎地SSの経営状況と事業見通しが分析され、多機能化による売上押上げ効果が確認された。これらの調査結果を踏まえ、過疎化進行状況と需要規模に応じた最適な対策を段階的に講じることで、効果的なSS過疎地対策の推進が期待されるとした。