令和元年度産業経済研究委託事業(グローバルサプライチェーンにおける日本企業の競争的優位性に関する調査)調査報告書

掲載日: 2020年10月15日
委託元: 経済産業省
担当課室: 製造産業局総務課
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令和元年度産業経済研究委託事業(グローバルサプライチェーンにおける日本企業の競争的優位性に関する調査)調査報告書のサムネイル

報告書概要

この報告は、グローバルサプライチェーンにおける日本企業の競争的優位性について書かれた報告書である。経済産業省が令和元年度に実施した調査であり、ニッチ分野で差別化を行い高い実績を上げているグローバルニッチトップ企業(GNT企業)の選定と分析を行っている。

平成25年度に初回のGNT企業100選が選定された後、デジタル経済の進展、世界の政治経済情勢の変動、少子高齢化といった社会構造変化により日本企業を取り巻く事業環境が大きく変化したため、新たな評価基準による再選定が必要となった。本調査では、変化する経済環境においてもニッチ分野で勝ち抜いている企業やサプライチェーン上で重要性を増している部素材等の事業を有する企業を対象として、改めてGNT企業の選定を実施している。

選定プロセスでは、まず平成25年度のフレームワークをベースに、新たな評価項目を設定した指標の組合せとフレームワークを策定した。その後、企業概要、GNT製品・サービスの概要、収益性、戦略性、競争優位性、国際性、経営上の課題といった項目からなる質問票を作成し、自薦・他薦の両方式による公募を2020年1月27日から2月27日まで実施した。応募者の負担軽減を念頭に置き、ウェブ入力フォームを活用してデータの正確性を担保しつつ効率的な集計を可能にした。

集計されたデータについては、レイティング・スクリーニングを実施し、選定委員会による審査を経て最終的に113社のGNT企業を選定した。分析結果では、GNT候補企業の分布、海外売上比率、販売国数、GNT製品の売上への貢献度、世界市場規模の成長見通しなど、現在の日本企業のビジネスモデルや経営状況が詳細に分析されている。また、GNT企業が取るべき戦略と課題についても検討が行われ、上位企業と下位企業による戦略の相違点が明らかにされている。