令和元年度ローカルデザイナー育成支援に関する事業調査報告書

掲載日: 2020年10月30日
委託元: 経済産業省
担当課室: 中小企業庁経営支援部小規模企業振興課
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報告書概要

この報告は、中小企業・小規模事業者の支援者を対象とした「ふるさとデザインアカデミー ichi」の実施結果について書かれた報告書である。日本経済の成熟化や少子高齢化、人口減少といった社会環境の変化により、中小企業・小規模事業者は製造原価の高騰、生産性向上、事業承継などの課題に直面している一方で、SDGsの採択により持続可能な社会づくりや共感消費の台頭、ICTやAIを活用した新産業創出の機会も広がっている。このような課題と機会が混在する中で、「デザイン経営」の実践が注目されており、特に中小企業・小規模事業者においては、デザインの考え方を基本としてビジネス全体を総合的にプロデュースする「デザインプロデュース」が重要であると位置づけられている。しかし地域においてはこのような支援ができる人材が不足しているため、経済産業省・中小企業庁の委託事業として「ふるさとデザインアカデミー ichi」が開校された。このアカデミーは地域においてデザインと経営の両面から「デザインプロデュースができる人材」を育成することを目的とし、「短期集中プログラム」では全国20か所で4日間の講義やワークショップを実施し、「デザインプロデュースプログラム」では61のプロジェクトに対して約半年間のOJTを実施した。基礎研修とワークショップには615人が参加し、61組のチームがそれぞれの事業を開始した。地域プロデュースは継続的な取り組みが必要であり、一人で解決するのではなく様々な専門性を持った仲間でチームを構成し、地域にいる方が中心となることで持続可能なチャレンジにつながると結論づけている。