令和元年度安全保障貿易管理対策事業(新興技術の研究開発基盤調査)調査報告書

掲載日: 2020年10月30日
委託元: 経済産業省
担当課室: 貿易経済協力局貿易管理部安全保障貿易管理政策課技術調査室
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報告書概要

この報告は、令和元年度に経済産業省が実施した安全保障貿易管理対策事業において、新興技術の研究開発基盤となる計測・分析機器について調査した報告書である。

本調査では、気候変動問題の深刻化や超高齢社会の到来といった社会的課題の解決に向けて、技術革新を通じた持続可能な経済成長の実現が求められる中、その基盤となる先端計測分析技術・機器に着目した。これらの機器は世界最先端の独創的な研究開発成果の創出を支える共通的な基盤であり、科学技術の進展に不可欠なキーテクノロジーとして位置付けられている。

調査対象として、省エネルギーの推進に必要な部素材の開発領域では全固体電池、酸化ガリウム基板、PAN系炭素繊維を、また新しい医薬品や健康・医療技術の実現に向けてはバイオイメージング技術を選定した。全固体電池の研究開発では、電極活物質と固体電解質の界面情報を評価する手法が重要であり、SIMSやSPM、XPS装置を用いたナノスケールでの界面分析が必要とされている。酸化ガリウム基板では結晶構造解析が重要で、XRDによる結晶品質分析やTEMによる結晶欠陥観察が求められている。PAN系炭素繊維においては、繊維中の結晶構造やナノスケールの欠陥を解析する技術が重要で、XRDやTEMを用いた観察が必要である。

これらの研究領域を支える重要な計測・分析機器として、走査型プローブ顕微鏡、透過型電子顕微鏡、低温透過型電子顕微鏡、二次イオン質量分析などの表面科学分析装置の市場動向についても詳細に調査された。さらに実験の自動化機器と実験室用ソフトウェアから構成されるラボオートメーション関連市場についても分析が行われ、2018年に55億ドルを超える市場規模を持ち、医薬品・バイオ分野がその成長をけん引していることが明らかにされている。