令和元年度地域経済産業活性化対策調査 地域産業の生産性向上に向けた地域エコシステムの確立に関する調査~ConnectedIndustries実装化に向けた戦略策定~ 実施報告書

掲載日: 2020年12月8日
委託元: 経済産業省
担当課室: 北海道経済産業局地域経済部製造・情報産業課
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報告書概要

この報告は、令和元年度に北海道経済産業局が実施した地域産業の生産性向上に向けた地域エコシステムの確立に関する調査について書かれた報告書である。道内製造業における従業員一人当たりの付加価値額が全国平均の13百万円に対し9.9百万円と低い状況を受けて、第4次産業革命の実現と道内産業の生産性向上を目指した調査が実施された。対象業種として木材・木製品製造業、家具装具品製造業、鉄鋼業、金属製品製造業、生産用機械器具製造業の5業種を選定し、ロボット、IoT、AI等先端技術の導入状況と課題を明らかにするためアンケート調査及びヒアリング調査を行った。調査結果によると、道内中小製造業の9割以上が人材不足に直面しており、特に技能人材の不足が深刻であることが判明した。一方で先端技術の認知度は低く、生産工程への導入は1割程度にとどまっている状況である。導入済の先端技術では加工工程においてロボット導入が最も多く、その他の工程ではITによるデータ管理が多いが、道内企業からの製品・システム導入実績は少ないことが明らかになった。生産工程別の課題として、受注・決済工程では見積業務、原材料受入工程では在庫管理業務、加工工程では作業時間短縮、検査工程では検査結果のデータ化、保管・出荷工程では製品在庫管理が挙げられた。また、システム管理導入による生産工程の見える化が生産性向上に効果的であるが、デジタル人材不足が導入課題となっている。これらの結果を踏まえ、北海道ものづくり産業スマート化戦略が策定され、道内中小製造業の5年後の生産性伸び率10%アップ等の目標が設定された。